どうも、Mormor(もるもる)です!
今日はTwitterで、2022年2月13日を以って日本の店舗は休業すると言う衝撃的な告知を見たので、海老名の「中村屋」さんに行って来ました。
「中村屋」さんが高座渋谷に有った頃は結構通っていて、中村店主の「天空落とし」を生で見た事が何度か有りました。
海老名に移転して来てからは、ニューヨークに本拠を移した中村店主を見た事は有りませんでしたが、2021年2月に来た時は、まさか日本の店舗が休業するとは夢にも思っていませんでした。
Twitterの告知。
“一旦”の文字は有りますが、暫くの間とは言え日本から「中村屋」が無くなってしまうと言うのは衝撃的です。
「中村屋」さんと言えば、その昔は佐野実さんの「支那そばや」や中野の「中華そば 青葉」、宇都宮節子店主の「雷文」などと並んで、ラーメンに革新をもたらした店舗として余りにも有名です。
“神奈川淡麗系”として名を馳せ、代名詞となった「天空落とし」は、その後同様な”アクション湯切り”をする店を多数輩出した程の影響をもたらしました。
平日の昼前にも関わらず、10人程並んでいました。
しかし、思いの外回転が良くて、10分程で入店出来ました。
壁に「中村屋 休業のお知らせ」が貼って有りました。
店舗の賃貸契約終了を以って休業という事になった様です。
“機会に恵まれましたら日本での活動を再開したい”との事なので、これで終わりと言う訳では無さそうですが、いつ日本に復帰するのかについては未定の様です。
まずは入口正面の券売機で食券を購入します。
最後の一杯を何にしようか、非常に迷いました。
スープを味わうために「だしかけ塩」¥650にしようかとも思いましたが、お店で炙っているチャーシューの香ばしい匂いに誘われて「中村屋らーめん塩」¥990にしました。
店舗の壁に有る「中村屋」の看板。
誇らしげに飾られているこの看板も見納めかと思うと、少し寂しいです。
食券を購入して着席しているので追加注文用なのでしょうが、改めて卓上のメニューを見てみます。
多分、食べた事が無いのは「だしかけ」だけだと思うのですが、来るとやっぱり炙り焼きのチャーシューが食べたくなって「中村屋らーめん」にしてしまいます。
待つ事7〜8分で、「中村屋らーめん塩」が着丼。
鶏と豚のチャーシューが1枚ずつと、味玉半分、細切りのメンマ、ほうれん草、海苔が載っています。
まずはスープから。
“神奈川淡麗系”の元祖の様な「中村屋」さんのスープ。
味の構成は町田の「雷文」と似た感じの多層的な味わいです。
佐野実さんの「支那そばや」のスープも同様な多層的な味わいが有り、最近のスタンダードとなりつつ有る”鶏と水”系とは一線を画す味です。
麺は三河屋製麺製の細麺ストレート。
しっかりと茹で切られていて適度なコシと歯応えが有り、スープが良く絡む美味しい麺です。
「中村屋」と言えば「真空平打ち麺」も有りますが、塩味スープにはこの細麺の方が合っているのでは無いかと思います。
厨房で炭火で焼いている「炙り焼きチャーシュー」。
炭火焼き特有の香ばしい風味が美味しいです。
こちらも炭火で炙った鶏チャーシュー。
鶏チャーシュー特有のしっとり感と香ばしい風味が共存する、美味しい鶏チャーシューです。
たっぷり載っている細切りメンマ。
優しい味のスープに合う、優しい味付けのメンマです。
ほうれん草。
茹で加減はほぼ完璧です。
家系ラーメンの様な、濃厚スープの場合は少しクタ目の方が合いますが、淡麗系のこのスープにはこの茹で加減がベストです。
5枚載っている海苔。
しっかりとした良い海苔です。
海苔をスープに浸して、ほうれん草を載せます。
丁度良い位の量です。
海苔巻きほうれん草にして頂きます。
スープの浸みた海苔とほうれん草がとても良く合います。
続いて、麺を包んで海苔巻き麺にして頂きます。
海苔の風味と麺の小麦の風味、そしてスープが絶妙にマッチして、とても美味しいです。
細切りのメンマと麺を合わせて頂きます。
スープに合わせた優しい味のメンマは、細麺の麺と良く合います。
食感の違いと味の違いも楽しめます。
ほうれん草と麺を一緒に頂きます。
ほうれん草の風味と麺の小麦の風味、そしてスープがマッチして、とても美味しいです。
この細切りメンマは優しい味で、食感も柔らかいので、麺との食感の差が普通のメンマよりも小さくて、一体感が有ります。
全体としての統一感が見事です。
海苔が5枚も入っているので、色々楽しめます。
海苔巻き麺にしても良し、海苔巻きほうれん草にしても良し、味玉を巻いても美味しいです。
半分に切った半熟味玉。
しっかりと味の染みた、美味しい味玉です。
麺と具を食べ終えて、スープを味わいます。
やはり塩味スープはベースのスープの味が良く分かります。
鶏ベースのスープに魚介などの旨味を重ねた重層的な旨味のスープです。
と言う訳で、完飲&完食です。
海老名の「中村屋」さんでしたが、相変わらず非常に丁寧に作られた一杯でした。
様々な素材の旨みを集約した多層的な旨みを持つスープの旨さは健在で、細麺の麺や具材も含めたトータルな仕上がりが素晴らしい一杯でした。
「中村屋」さんは暖簾分けをしない方針との事で、日本からは暫く無くなってしまいますが、系列の「ZUND-BAR」や、「AFURI」が有るので、中村屋のDNAはしっかり受け継がれています。
無論、状況が変わってCovid-19が収束すれば、また日本での営業を再開する可能性は有るので、いつの日かまた日本で食べられる様になる事を切に願います。







